2006年4月17日月曜日

むささび合宿

ひょっとこ斎です。先週末を利用して新人たちとの初の合宿であるムササビ合宿に参加した。僕とY氏は一足先に高尾山に登り、現地で昆虫を探しながら待機しておりました。今年は4月に入っても寒い日が続き、寒がりな僕としては不安のよぎる冷風が吹いた。
 さて、一次隊、二次隊が無事到着すると、とっぷりと日が暮れていよいよムササビの動き出す頃合になった。探し始めてから5分ほどで先ず一匹発見し、更に10分ほどで二匹目を発見したので満足感が早い段階で得られた。ムササビは日暮れの頃が一番活性が高いのでその時間に観察したのが良かったということだろう。
 三次隊が到着してもう一度観察に出かけた。歩いているうちに二手に分かれて歩いたのだが、前方の分隊は観察できたようだったが、もう一方の分隊は見られなかったようだった。新入生でも観察できなかった人がいたのは遺憾の意を表さざるを得ない。
 夜更けにはいよいよ雨が降り出してきて、更に悪いことに雹交じりの雨だった。数時間で雨はやんだが、ただでさえ寒い山の上なのに更に気温が下がってしまい、寒さに弱い僕にはつらい時間が流れた。
 夜も明けて片付けと記念撮影を終えると各班に分かれて下山する運びとなった。僕は水棲班所属なので同志チョチョと行動を智にした。我々は先ず山頂に出て自然研究3号路(びわ滝コース)を辿って下山した。このルートは小学生の頃に遠足できたことがあるので懐かしさが感じられた。
 高尾山は自然豊かな山野といえる。道なりにはイチリンソウ、ニリンソウ、シャガ、マムシクサ等等の野草がいたるところで見られた。中でもマムシクサは可憐な花々の多い春の野草群の中でも異様な外見をを持つもので、印象深かった。このクサはサトイモの仲間で、外見はコンニャクイモに似ている。花序は仏炎苞といった水芭蕉のような苞に包まれており、形は鎌首を構えた蝮を髣髴とさせ、色も濃蘇芳(黒紫色)で非常に毒々しい。実際に根茎には毒がある。しかし、天南星という痰きりの生薬としても用いるそうだ。この植物は性転換することで知られている。始めのうちは雄性花序をつけるが次第に雌性の花序に変わっていくといった面白い生態を持つ。
 さて、そんな森林浴を満喫しながらの下山も早高尾山口についてしまいあっというまに終わってしまった。春の野山も野草を見つけに行くのも面白い。食べられる山菜もこの時期には多いので、次に行くときまでに勉強する意欲が湧いたのは意義深いだろう。

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