2011年7月31日日曜日

2011/7/16~17 虫班

こんにちは!虫班2年の$です。虫班長が強化合宿の本番どころか下見の報告すら済ませてないのに僭越至極ですが7月16日から17日にかけての活動報告をさせていただきます。
ナイター編
メンツは3年の虫班長、水班長、2年の僕、1年のE君、U君の総勢5名。
夜10時頃水班長の車で高田馬場を出発し深夜近くに某T山のふもとに到着しました。
ここから登山を開始するのですが・・・・・、これがなかなかキツイ!この山、ほぼ全員一度は登った経験があるので中盤までは順調だったのですが、荷物(2Lペットやら採集道具やら)が重いのとペースが速いので次第に登山慣れした虫班長以外はバテてきて隊列も乱れがちに。僕もおしゃべりが億劫になるくらい息が上がっちゃってます。
季節が季節だけに汗がとめどなく噴き出す・・・・。のども渇く。足場を懐中電灯で照らしつつ、ただただ足を動かして上を目指します。そんな状況で、あろうことか鬼畜水班長は僕のリュックを杖代わりに掴んで体重を乗せてくるという暴挙に出てきました。悪魔の所業と言わざるを得ません。抵抗の末やっと執拗な悪魔の手を振りほどくも体力はかなり奪われてしまいました。(=.=;)
〝ギブアップ〟という心の声も最高潮に達したころようやく目的の燈火ポイントに到着しました。虫班長だけは涼しい表情をしていましたが。
ヒグラシ羽化  やたらいるエダナナフシ  無駄に多いカマドウマ
苦労してポイントに辿り着いたはいいものの、他の同業者たちがすでにあらかた採っていってしまっていてめぼしい虫はあまり見つかりませんでした・・・。ただE君だけは大好物のゴキブリを探してる途中偶然ミヤマクワガタのオスを見つけていました。セミとクワガタが好きというU君は妬ましげ・・・・。
しばらく頑張っても、あまり収穫がないので歩いて30分くらいの頂上に向かいました。しかしここも先客にやられてしまっている・・・・・。(>.<、)
しょうがないからしばらく頂上でぐだぐだしてから、ベンチで寝ちゃった水班長を置いて4人で燈火ポイントに戻ることに。懐中電灯片手に来た道をとぼとぼ歩いていると、僕のライトの先に昆虫の黒い影が。「でかいゴキブリだな~」と思って近づいてみるとなんとミヤマクワガタ(♂)でした!
やっと獲物らしい獲物を手に入れることができてにこにこしていると、何やら視線を感じます。振り向いてみると・・・・U君です。口にこそ出しませんが何ともいえず物欲しそうな目で僕のミヤマを見ているのです。心やさしい僕はそのミヤマクワガタをU君にあげることにしました。クワガタを手にすると途端にU君の顔が輝きました(ほんとは暗くてよく見えなかったけど多分そう、多分)。獲物を手放すのは惜しいですが後輩のためです。しかたがない。きっとU君も「この先輩に一生ついて行こう」と思ってくれたはずです。
E君のミヤマクワガタ  ハネナシコロギス  クチバスズメ  コロギス「メダチェーーーーーーーンジ!!!」  U君が捕まえてきたコエゾゼミ うらやま!  ヒマレンジャーの真骨頂! ぐだぐだ!
そうこうしてるうちに夜は明け、森の中は待ってましたと言わんばかりにヒグラシの大合唱。展望台から望む日の出はとても幻想的で、深夜徘徊に疲れた体も少し軽くなったような気がしました。
朝焼け 写真では伝えきれない美しさ
虫班長と一年生たちも朝日をバックになんだかロマンチックな雰囲気になってたので、水を差してはイカンと思い僕は離れたベンチに銀マットを敷いて横になり休憩。しばらくすると水班長が戻ってきました。寝てる横でカップルが通ったり若い男女のグループが友人の結婚式用にビデオレターの撮影を始めたりで、居づらくなったそうです。

他の3人もぼちぼち集まってきてそろそろ帰ろうかという流れに。虫班長は折角来たんだし昼まで虫捕りするからついてこいと言うし水班長は割り勘のガソリン代を安上がりにしたいがために一緒に帰れと言うしで僕は板挟みになってしまいました。自分自身の中でも「アオタマムシ(ここに来る虫屋の憧れの虫)が採りたい!大した収穫もないまま帰れない!」「来週演習の授業の発表だろ!しかもまだ課題の本も読んですらないのに!死ぬ気か!」と非常に紛糾した状態に。(;@Д@)
迷いに迷った挙句、いつ帰ろうがどうにしろ発表は糞みたいな出来になるであろうという結論に落ち着き、虫班長とアオタマを狙うことにしました。(ちなみに虫班長も重要なレポートが危機的状況にあったらしいです。。。。)
vsアオタマ編
水班長・1年生グループと別れ、僕と虫班長はアオタマのポイントに向かいました。
すぐに目的の場所に到着しましたが、時間もまだ早いししばらくベンチで休むことに。
僕は虫班長が寝っ転がってるののとなりのやつに座ってぼんやり景色を眺めていました。空は雲ひとつなく、それでいて日差しはやわらかで、吹き抜ける風もすずしくて、最高の気候です。澄み切った空の青さと日光を受けて瑞々しく光る木々の緑のコントラスト、さらさらと吹く風の音、鳥の囀り。うっとりしながら〝たまにはこういう休日もいいもんだ~・・・・。隣で寝てるのがこんな浮浪者じみた虫班長なんかじゃなくて女の子だったら本当に言うことなしなんだけどなあ・・・・。〟なんて思っていると、前方からなんかの虫がかなりのスピードでこっちに飛んできます。蜂か何かかな・・・、、と見ていたら目の前に来た一瞬キラリと輝くのが見えました。〝もしや!!〟 自分でもびっくりするような反応速度でその虫をはたき落としガバッと身を乗り出して見てみると・・・・・
〝ア、ア、ア オ タ マ ム シ だ あ あ あ あ あ !!!!!!〟
また飛び立とうとしてしるその子を大慌てで取り押さえ、寝てる虫班長を叩き起こし興奮に震える手で見せると、さしもの虫班長も「えっ・・・!」と言って目を丸くしていました。
ショックで覚醒した虫班長も他にいないかあたりを探しまわってましたが、たまたま1匹飛んできただけだったようです。まだ時間は9時を少し回ったところ。タマムシはもっと日が高くなってから飛ぶものだと思ってたのでちょっと意外でした。
それにしてもタイミング、場所、一瞬の判断力がぴったり噛み合って為し得たこの採集は本当に感動ものでした!!
僕の後輩への思いやりの深さや単位を棒に振ることも厭わない自己犠牲の精神に心を打たれた山の神様からのプレゼントだったのかもしれませんね。。。( ̄ー ̄)
奇跡のアオタマムシ! 25mmの好サイズでした^^  アサギマダラ  オオヨツスジハナカミキリ  ヒゲナガゴマフカミキリ
その後も12時過ぎまで他のポイントを回りましたが追加はナシ。
そうこうしてると休日なので登山客がどんどん増えてきます。虫班長は道行く人から次々と写真の撮影係を頼まれて困惑していました。(笑)
ということで、動きにくいしそろそろ下山することに。(そういやオオゴキを頼まれてたけど朽木自体がなくて駄目だった・・・ ゴメン)
帰りの電車の中では爆睡してしまい気が付いたら隣に座ってた女性に思いっきりもたれかかっていました・・・。ごめんなさい。(;_;)
僕の部屋で暴れてたムシスジコガネ(八重山亜種)
それから新宿で虫班長とうどんを食べて解散しました。
家に帰ってみると西表で捕まえたコガネムシの幼虫が羽化して部屋の中で飛び回っていました。
翌週の発表は果たしてジエンドな感じになったのですがアオタマムシが採れたのでまあよしとします。ポイントを教えてくれたく0先輩、コータス先輩ありがとうございました。m(_  _)m
それにしたってアオタマはほんとに美しい虫です。去年パルナス君に「ヤマタマの方が大きいしかっこよくない?」っていったら鼻で笑われましたが今なら理解できる気がします。。。 とはいえヤマタマも負けず劣らず綺麗だとは思いますけどね。
つやつや!  飛ぶ瞬間 見えないとこまでピカピカ!  緑一色  うらがわ////  お気に入りの一枚  何気にまだ生きてます
羽化した蛾 名前わかりません;あとナイターの時道で拾った蛾の蛹が羽化しました。名前わかる方教えてください。
ということで報告終わりです。