2015年9月30日水曜日

南会津遠征 ~ブナ林の神秘のクワガタを追って~

こんにちは!…というより、はじめましてですね(苦笑)。虫班2年のK所です。

今までのらりくらりとブログから距離を置いてきましたが、この度初めてブログを書かせて頂きます。
拙文ですが、最後までお付き合いいただけると幸いです。





去る9/5・9/6の両日(更新遅れてすいません…)、Y嶋さん、F永、K原くんに僕を加えた4人で、福島県は南会津に遠征を敢行してきました。



今回の狙いはズバリ、「ヒメオオクワガタ」です!

名前はよく似てますがオオクワガタではありません。

晩夏のブナ林に出現し、主に昼間に活動する一風変わった中型のクワガタムシです。

…知名度自体はわりとメジャーな部類に入る昆虫だと思うのですが、その個性的な生態のせいかどことなく神秘的な印象を抱いてしまいます。



恥ずかしながら、僕は今まで一度も野外で見かけたことがなかったので今回の遠征はとても楽しみにしていました。





前置きが長くなってしまいましたね(汗)

5日の昼に大宮で集まった僕たちは、そんな神秘のクワガタへの期待を胸に、福島へと車を走らせたのでした。



さて南会津といえばオオクワガタで有名です。

というわけで、現地に夕方に到着すると、この日は灯火を見回ってオオクワガタを探すことにしました。



すると、K原くんがさっそく道路上に黒い影を発見…!!












悲しいかな。オオクワガタ♀の死骸でした。

車に轢かれてしまったのでしょうか?

残念です。




結局、この日はオオクワガタに出会うことはできませんでした。
やはり、ヒメオオクワガタのついでに出会えるほどオオクワガタは甘くないようです…






気を取り直して翌日。

今回の主役ヒメオオクワガタを探します。


しかし、南会津の朝は寒い…。東京とは大違いです。


ポイントに到着すると、待ちきれない僕たちはすぐに山に入ります。











こんな感じの林道をずっと歩いて、ヒメオオがヤナギの枝にくっついていないか、丁寧に見回っていきました。





10分、20分、…1時間、2時間…






うーーーーーーん。




………いない(笑)









時間が早すぎたのでしょうか?なかなか見つかりません。

最初は興奮していた僕たちの間にも、次第に諦めムードが漂い始めます。




先頭を行くY嶋さんが声を上げたのは、その時でした。



「クワガタだ!!」



Y嶋さんの視線の先にあわてて目をやると、確かにヤナギの枝に黒い塊がくっついています…!!




ヤナギを揺らさないように気を付けながら、ネットをクワガタの下にもぐりこませます。


さて、こいつの正体やいかに…








 




うおーっ!!ヒメオオ!!

素晴らしい!!

はるばる南会津まで来た甲斐がありました(笑)



スラリとした華奢なフォルムがたまりません!!





一匹見つかるとその周辺で次々と見つかりました。

しかし、不思議なことにそこを離れると一匹も見つかりませんでした。

発生木が近くにあったのかもしれませんね。




最大個体は52ミリ。発見したのはF永です。


 






流石にこれくらいのサイズだと、迫力が他の個体とは全然違いました。




帰り道、F永の満足そうな表情を横目に、僕が女々しく嫉妬していたのは内緒です(苦笑)






最後までお目通しありがとうございました!!










 

2015年9月25日金曜日

蓬峠登山〜蓬ヒュッテへの道〜



どうも。幹事長のささはらです。

8月8日に行われた新潟県の谷川連峰・蓬峠の山頂に建つ「蓬ヒュッテ」の改修工事記念式典に生物同好会を招待していただき、現役からは幹事長・副幹事長・総務の3人が出席させていただきました。

今回は蓬ヒュッテに至るまでの蓬峠の登山の模様を紹介したいと思います。


8月7日の13時に土樽駅に集合。



駅を降りると、目の前には広大な山の緑と川のせせらぎが僕らを迎える。


蓬峠の登山道に入るまで一般道を歩いていく。登山道まではタクシーで行けるが、お金もかかるし、道すがらに発見があるからね。

お、エゾゼミです。これは死骸ですが、初めて実物を見ました。
個人的にセミの中では一番カッコイイ模様だと思います。

30分程歩くと、登山道入り口へここからが本番です。
山道になると、岩が転がっていたり、急斜面になっていたりとキツい道が続きます。
ただ、順路に赤テープを貼ってくれているので道を間違える心配はありませんでした。
山道でエンカウントした生物を紹介します。
ニワハンミョウ
ヒメオオクワガタの♀かな?


エゾゼミの羽化した直後が見られました。
沢に出ました。ちょっと休憩

かなりヘロヘロになりながらも足はあまり止めず、ひたすら歩いていくと

拓けた場所に出ました。斜面に笹原が広がっています。
もう少しか?

このあたりでは、山地性の植物が多く見られました。(植物の同定には自信が無いので間違っているかもしれません。)
タムラソウ
ノアザミ?
タムラソウの花にはトゲがないので、これはタムラソウではないとのご指摘をいただきました。
ご指摘くださったOBの方、ありがとうございました。


シモツケソウ

キオン

エゾアジサイ
オオバギボウシ



蓬峠は初夏はニッコウキスゲの群生地として有名なのですが、今年の5・6月の暑さのせいで時期が早まり、もう枯れてしまっていたようです。
今度は是非ニッコウキスゲの群生を見に来たいと思う。
最後の水場の冷たくて美味しい水で元気を取り戻し、一気に登る





お、あの建物はまさか


蓬ヒュッテです。いや〜疲れました。しかし、達成感はかなりのもの。
僕の最高登頂高度は陣馬山の854mでしたが、蓬峠は1529mですから大幅に更新しました。駅からの到達時間は3時間でした。管理人の高波さんには「登山初心者なのに結構はやいね」とお褒めの言葉をいただきました。

生物同好会が贈呈した竣工記念プレート
目立つ場所に飾っていただきました。


蓬ヒュッテの前からの眺めです。
夜は蓬ヒュッテで高波さんと同好会や生物の話で盛り上がり、楽しく過ごさせていただきました。
竣工式の模様は
http://yamagoya723.blog.fc2.com/blog-entry-55.html
にて紹介しています。

初夏のシロギス釣り

どうも、水班3年のsasaです。

今回は7月初旬に行った館山のシロギス釣りの紹介をしたいと思います。

参加者は僕と水班長、あと今年の5月半ばに1年間のメキシコ留学から帰って来たE.Morgan氏の3年3人と釣り好き1年のhsn君。
Morgan氏は留学中、釣りが出来ず禁断症状を発症していたので、釣り企画にかなり乗り気です。

高田馬場で17:00レンタカーを借り、館山へ向け下道で約4時間のドライブ。
この際、エサのアオイソメを購入していく。

22:00頃館山の砂浜ポイント付近に到着。僕ら3人は、車で休息をとるが、海を前にして竿を出さないでおく事ができないMorgan氏はイカを狙って夜通しエギをふり続けた。(釣れず)


翌朝4:00から昨年から目をつけていた砂浜のポイントへ行き、竿を投げる。

ブブッという明確なアタリがあったのでリールをまいてくると



クサフグだ。シロギス釣りでは高名な外道である。
見た目はちょっと可愛いし、クサフグにも悪気はなかろうが、こちらの仕掛けにかかるとかなり迷惑な存在である。クサフグは歯が鋭く仕掛けを壊してしまうからだ。

その後もアタリを感じてあげると、フグ。
またフグ。
フグ河豚ふぐ河豚河豚河河豚河豚河豚河豚河豚負グフグ不具不虞フグ.....
フグしか釣れない。他のメンバーもポツポツとシロギスを釣り上げているが、やはりクサフグのエサ取りに苦しめられているようだ。


日が高く昇ったところで、ポイントを移動。
砂浜から某有名防波堤ポイントへ。

ここではフグはあまりかからず、色々な魚が釣れた。中にはシロギスもいる。
シロギス



ネズミゴチ

カワハギ
40cm程あり、結構大型。Morgan氏が釣り上げた。
氏曰く「根が掛かりしたと思った」

他のメンバーはシロギスを釣り上げていく中、僕はまだクサフグしか釣っていない。
シロギス釣りに来たのだから、1匹でもいいからシロギスを・・・

そろそろ帰る頃合いだと思っている矢先、

ブブブ今までで一番良いアタリが。逸る気持ちを抑え慎重にリールを巻いていく。
そして!


八丈島合宿ボート釣り

どうも、水班のSSです。
5月の八丈島合宿の初日に行われたボート釣りの模様を紹介しようと思います。

今回、乗船させていただくボートは「釣り船 はつ丸」さん。一昨年から3年連続でお世話になります。

乗船するのは、3年の僕と、2年から2人、そして新入生から2人が参加してくれました。



八重根港からいざ出航です。



釣り方はカゴ釣りの落とし込みで、カゴにコマセのオキアミを詰め込んで魚をおびき寄せます。狙いは高級魚のハマダイやアオダイです。


コンディションがかなり良かったのか、皆、竿をだす度に魚が釣れました。
以下釣れた魚の紹介です。



ゴマサバ
一番数多く釣れました。唐揚げにすると美味。

フトヅノザメ
深海性のサメ。食べると美味しいらしいが、背びれに毒があり、調理する際に危険という事でリリース

素敵な目をしているね。




ウマヅラハギ
顔が馬みたいなカワハギ。肝が美味しい。
ハマダイ
フエダイ科の高級魚です。刺身が絶品 オナガとも呼ばれる
ヒメダイ
ハマダイと同じフエダイ科の魚 これも美味しいことには変わりない
オアカムロ
名前の通り尾が赤いムロアジ。
普通のムロアジより肉厚で血が濃い。
あまり釣れない魚だが、釣り好きの新入生hsn君が仕留めた!


番外編:ウミネコ
僕らが釣った魚を横取りしようとしてずっとミャアミャア鳴いてつきまとっていた。

ウミネコに肝を食われたカワハギ。一番美味い所をピンポイントで食ってきました。怒





全員で50匹程と大漁でした。
※キャンプ場で皆で必死に魚を捌きまくったのは良い思いで...

2015年9月21日月曜日

巨大マイマイカブリと蒼いカナブン~福江島遠征~

こんにちは!虫班2年のk川です!だいぶ遅くなってしまいましたが、今回は7/10~13で行った福江島遠征の記事を書こうと思います!
大学全体がどことなく慌しくなる(期末テスト?なんのことやら・・・)7月上旬。そのころ僕、同級生のk所、そして3年生のi川虫班長の3人はそんな空気を気にすることなく、五島列島最大の島、福江島へ。僕としては毎年恒例の八丈島合宿を除くと、初の離島遠征です!どんな虫が見られるのかや、名所や特産品もとても楽しみですね!

一行はまず羽田空港から長崎へ。







夕食のちゃんぽんを堪能した後、ネットカフェを探して休憩します。












翌朝、早起きして長崎を出発。


フェリーに揺られること数時間。福江港に到着!ついに採集スタートという感じ。テンションが急上昇です!






ついさっきテンションが上がったところでしたが、腹が減っては戦はできぬということで港の近くで食事をすることに。
五島列島の特産、五島うどんと五島牛です!今回の遠征で最も、といっても過言ではないぐらい美味しかったのをよく覚えています。








腹ごしらえを終えて、ここから本格的に採集スタート!車でポイントまで向かいます。さあ頑張るぞ!

・・・といっても、今回はプラコップを用いたピットホールトラップや、バナナを発酵させて作ったバナナトラップなど、トラップがメインの採集。日中は黙々とトラップを仕掛けていました。

日中のトラップ設置や買出し、休憩後の、夜のトラップ巡りこそがこの遠征の本番です。さあ、何か入っているかな?

ピットホールトラップ(=プラコップ)の中で躍動する巨大な虫。こ、これはもしや・・・


















やはりフクエマイマイカブリです!
日本の各地で様々に特徴的な色合い、形の違いを見せてくれるマイマイカブリの一種で、この福江島のものはとにかく大きいのが特徴です。
しかし本当に大きい!実物は凄まじい迫力。見つけたときは一瞬自分の目を疑ったぐらいです。














こちらは十円玉や他地方のマイマイカブリとの比較画像です。大きさが大体想像できるでしょうか?こんな大きいのがトラップに入っていたり、オサムシの仲間にしては珍しく木の上を歩き回ったりしているので二回目以降でも見つけたときは結構驚きました。























さて、もう一種類のトラップ、バナナトラップの方は・・・

中々に微妙です。オオトモエなど、蛾が沢山集まってきていたのですが、肝心のターゲット、ゴトウヒラタクワガタが来てくれません。頼む、出てきてくれ~!と思っていると・・・
















そっちかよ!


















というわけでなぜかピットホールトラップにかかっていたゴトウヒラタクワガタです。本州のヒラタクワガタより大きいのが特徴なのですが・・・今回の遠征ではあまり大きい個体は見られませんでした。無念。(しかもほぼ全てピットホールトラップにかかっていました。解せぬ。)














3日目は台風の影響で殆ど車内にこもりっきりでした。八丈島といい(時系列的には後の)沖縄・対馬といい、離島遠征はつくづく天気に恵まれないなあ・・・










最終日は台風一過ということで、福江島に着いて初めてやっと晴れらしい晴れに。

海岸にてルイスハンミョウを捕獲。波打ち際ギリギリにいて、しかも逃げ足が速いので結構苦戦しました。落ち着いた色合いがいい感じですね!















ここまで様々な虫を見つけましたが、福江島に来ているのに”あの”固有種をまだ見ていません!
そのまま東京に帰るのはなんとももったいないので、トラップの回収がてらその虫を探します。バナナトラップに来るらしいのですが・・・









いました!フクエアオカナブンです!
アオカナブンの福江島固有種で、普通のアオカナブンは緑色なのに対して、






とても綺麗な、宝石のような蒼色なのが特徴です!背中側より腹側のほうが強く色が出ます。個体によっては背中側からだと真っ黒に見えるものも。この個体は(我々が見た中では)結構色が強く出ているほうでした。









そして長崎の港へ。行きは普通のフェリーでしたが帰りはジェットフォイルを使うことに。かなり時間を短縮できました。







こうして振り返ってみると、目的の虫も殆ど全て見られたし、特産品も色々食べることができた、本当に楽しい遠征でした!いつかまた行きたいなあ。

お目通しいただきありがとうございました!ではまた~