2015年2月25日水曜日

真鶴の貝博物館にて

こんにちは!はじめましての方は、はじめまして。水班新2年貝類支部のI川です。単独では今回が初の投稿となります。宜しくお願いします!

先月5日に、博物館の授業でのレポートの素材集めも兼ねて、神奈川県真鶴町にある貝の博物館「真鶴町立遠藤貝類博物館」に1人で行ってきたので、その報告をさせていただきます!

(※博物館の内容が早く知りたいという方は、<>内は飛ばしていただいても結構です。)




<博物館の授業で課せられたレポート。その内容は、「日本の博物館を1つ選び、その経営基盤について調べる」。どこにしようかなと迷っていると、S先輩がこの博物館の情報を下さり、即座にそこへ行こうと決めた貝好きの私でありました。

 
この時私は当同好会のクリスマス企画で箱根にいました。真鶴なら近いので、次の日に友人の同好会員K室(彼も“超”がつくほどの貝好き)とともに向かおうとしました。   
  ・・・しかし・・・
当日、向かうバスの中で気付く。
 
今日、休館日じゃん。
 
・・・やっちゃった。木曜日は休館日です。ご注意を!!仕方なく、その日は、Give upK室と箱根で一日中カタツムリ探してました。このため、別の日に行くことにしました。>
 
 
ここから、本編です。
 
 
JR線真鶴駅からバスに揺られて20分。その博物館は、真鶴半島の突端にあります。
博物館へ行く前に、まずは海岸に下りてみます。
 
 
 
 
 



↑いい眺め~!!
奥に見えるのが名勝地「三つ石」です。


さて、貝はというと・・・思ったより打ちあがっていない・・・。まあ、今回の目的はこれではないので、海岸はここまで。


では、博物館へ行きましょう!
当館は、ビジターセンター「ケープ真鶴」の2階にあります。




















↑ちなみに1階には土産屋(もちろん貝も売っています)、カフェ(入館すると割引サービスがついてくる)がありました。



階段を上がった入り口前のエントランスホールには、すぐ下の海岸で拾った貝、森林遊歩道についての説明など、真鶴半島の豊かな自然についての展示がありました。









↑貝で作った神輿。すごい!!


それでは中へ。入場料は、大人300円、子供150円です(先ほどのエントランスホールは無料、また真鶴在住の方は入館料無料。いいな~!)。


展示室は大きく分けて3つ。


☆1つ目の展示室。ここには、地元真鶴をはじめとする相模湾で見られる貝たちが展示されていました。現在では相模湾では見られなくなった種類もあり、学術的にも貴重な標本らしいです!

まず目に飛び込んできたのは、地元真鶴の磯を忠実に再現したジオラマ。












↑展示している生物はすべて本物の皮や貝殻を使用しているというこだわり。とってもリアルで、ハイクオリティー!


また、中央にあるドーム型の貝殻展示も、配置に凝っていますね!











こんなにたくさんの種類の貝を、相模湾で見ることができるのか!!ただただ驚き。


ずらりと並んだ標本に圧倒されながら、次の展示室へと向かいます。



☆2つ目の展示室には、その他の日本の貝がたくさん展示されています。
ここには、常設展の目玉でもある、「オキナエビスガイ」という貝の仲間の展示コーナーがあります。







<この写真は、左が「ヒメオキナエビス」、中央が「アダンソンオキナエビス」、右が「オキナエビスガイ」。(写真が見づらくて申し訳ありません。)>
 
世界で確認された全30種のうちの27種(!!)のオキナエビスガイ類を展示しているそうです。よく集めたものだなあ・・・。

深海にすみ普段はまず見ることのできないこの仲間。「生きた化石」ともいわれ、シーラカンスと同じく太古から姿・形はあまり変わっていません。何かロマンを感じます。













変わった形をした貝や・・・











切手の展示も。
へぇ~!サザエの切手もあったのか~!











江戸時代の貝図鑑!?
この時代から貝を研究している人がいたんですね!感慨深いです。

あと、「ハマグリ」というハマグリって、近ごろ見かけなくなりましたね・・・(右にある「チョウセンハマグリ」が多い気がします)。


さらにこの部屋には、私が最近ハマっている、カタツムリの仲間の展示もありました。



















(写真上)左下の、「イブキクロイワマイマイ」とかキレイですよね・・・。こういうのを拾えたら万々歳ですなぁ・・・。
(写真下) 中段左の「オオギセル」は世界最大のキセルガイ類。上段の同じ仲間と比べると違いは歴然。ツヤツヤで、とにかくデカい。これもいつかは拾いたい・・。
 <ちなみに「キセルガイ」の「キセル」は、タバコを吸う道具の「きせる」が由来だそうですが、似ているのかな・・・?>


これらの中には、先日のクリスマス(前述)にK室と2人で1日中探したものの、見つけることができなかった「ハコネマイマイ」の標本も。

うらやましい!!

真鶴でも見られるのですか!ポイントを見つけたら、また探しにでも行きましょうかねえ・・・。
 









↑ハコネマイマイです。丸っこい形がかわいらしいカタツムリ。学芸員さんの話によると、真鶴ではけっこう山の奥でしか見られないとのこと。


<これを見ていると、だんだんと貝を拾いたくなってくるのが貝好きの性です。

そこで!この一週間後の12日に伊豆半島に1人でカタツムリを拾いに行ってきました!活動報告もupするのでこちらも是非
 
 
 

カタツムリの話もそこらへんにして、次の展示室へと移動!

 
 
☆3つ目の展示室には、日本では見ることのできない世界の貝の標本が展示されていました。
 

 
 
 
 
 
 
 
 
↑押すに押されぬ、世界最大の巻貝の「アラフラオオニシ」(写真上)と、世界最大の二枚貝「オオジャコガイ」(写真下)。間近で見ると、ド迫力。その大きさを実感できます!またオオジャコガイは触れることもできます。
 
 


 






(写真上)こちらはサンゴの仲間とアオイガイ類(カイダコではなく、二枚貝の方)。アオイガイは横から見るとこのようにハートの形をしており、収集家の人気も高いです。
(写真下)「イナズマツノヤシ」というヤシガイの仲間。この貝の大きさは50cm!でかい・・・。インドネシアで採れる貝で、食用にもなるらしいです。どんな味だろう・・・?










 
 
↑貝好きにはたまらないタカラガイの仲間。その頂点とも言えるのが、上写真の「世界三名宝」(奥から右回りで、「オオサマダカラ」、「シンセイダカラ」、「サラサダカラ」)と、下写真の「日本三名宝」(奥から右回りで、「テラマチダカラ」、「ニッポンダカラ」、「オトメダカラ」)です。
雲をつかむような話ですが、いつか、これを拾いたい・・・(あまり買いたくない)
 

その他、太古昔の貝の化石や職人さん手作りの美しい貝細工、さらには貝以外の様々な海の生物の展示などもありました。「豆知識」要素を含んだ解説文や、貝にまつわるクイズ、貝合わせ遊びなどもあり、子供から大人まで十分に楽しむことができます!


真鶴を訪れた際は、休憩がてらにでも少し寄ってみてはいかがでしょうか?
 
 
 
↓帰りがけに、森林遊歩道を歩いてみました。見渡す限り深い緑が広がっており、改めて真鶴の自然の豊かさを実感した1日でした。
 









↓遊歩道で拾ったカタツムリ。ビロウドマイマイの1種ですね。「キヌビロウドマイマイ」かなぁ?(間違えていたらすみません。)













・・・少し長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!







「貝類支部」 結成記念企画! 貝拾い@三浦半島



 
どうもこんにちは。水班1年のK室と、I川です。

だいぶ前になりますが、9月に行った貝拾い企画の報告をさせていただきます。

場所は三浦半島のとある海岸。早稲田祭の展示に使う貝殻を集めるため、貝類支部(水班所属で、主に貝類を扱っています)の2人で行ってまいりました。


東京(品川)から一時間という近さで貝殻天国へと連れて行ってくれる夢の赤い快速特急。本数が多くてとっても便利です。その終点である、三崎口駅から歩くことたったの15分で目的の浜へ到着!・・・のはずが・・・


      どこだ!?ここ!?

                     はい、早速迷子になりました。


ケータイのマップも役に立たない・・・。第一、現在地の指すとこ違ってるし。ため池とか、水の中指してるし。どういうことだよぉ~!!









 ←その道中、用水路で見かけたアカテガ二。


 そこそこたくさんいました。












←ハラビロカマキリ。この中に2匹います。さて、どこでしょう?
  大小一匹ずつ。多分、オスとメスのペア。








オオカマキリ。頭の上に乗せてみました。  

 










すると・・・










ギャアアアアアッ!! カメラに飛びついてきたあああ!!

威嚇の素振りも見せていなかったのに、急に飛びついてくるとは・・・恐ろしい・・・。



―そんなこんなでやっと・・・。





 



 
  海だああああ!!   

・・・でもその前に・・・




















貝類支部として外せないカタツムリ!これはミスジマイマイです。木陰で寝ていました。よっぽど暑かったのでしょうか?






海岸の様子。見た感じ、これだけだとあまり打ちあがってなさそうに見えますが、少し奥へ進むと・・・





  イヤッホーッ!!海岸が真っ白!!見てください。貝殻です よ、これ全部!!






  早速、貝拾い開始ッ!




☆タカラガイが大量です!



 まずはオミナエシダカラ。すごくたくさん打ちあがっていました。これを拾って・・・

 

       



 ストラップにしました!早稲田祭のクイズでの景品です。

 生物同好会は、来年の早稲田祭にも出展する予定です!(貝の展示もする予定?)皆様の来場を心よりお待ちしています!





 お次はハツユキダカラ。漢字で書くと「初雪宝」。

 白い斑紋を雪に見立てて名付けたようで、とてもおしゃれなネーミングです。 右が亜成貝、左が成貝。三浦ではどちらかというと亜成貝のほうが多い気がします。打ち上げ数は多いですが、模様まで残った完品はそこまで多くはないです。





 こちらはナシジダカラ(梨地宝)。模様はハツユキダカラに似ていますが、こち らのほうが小ぶりで縁に黒い斑が並んでいます。










  ←↖これはサメダカラ(鮫宝)です。表側の白い斑紋は浮き上がっていて、ざらざらしています。裏側のうねが著しいのも特徴の1つです。






    ←↖ハナマルユキ(花丸雪)。この学名の一部は、「蛇の頭」の意味らしいです。言われてみれば、見えないこともないですね・・・。殻全体が黒っぽい色なので、貝だまりの中でも比較的見つけやすい貝の1つです。普通種ですが、今回はオミナエシやハツユキと比べると少なかったです。








そして最後に・・・
















クチグロおおおお!!


クチグロキヌタ。今回狙っていたものの1つでもあります。先ほど挙げた種よりは珍しく、そこまで多く打ちあがってはいません。
今回は全体的な打ち上げが多かったため、5~6個ほど見つけましたが、どれも割れていたり、摩耗していたりするものばかり。
  次回行くときは完品を狙ってみます!!


手あたり次第拾いながら海岸を散策していると、何やら奇妙なものが。何これぇ?

 





  




             

         ↓拡大。


 ・・・ウツボですね。もう見るも無残です。その姿はまるでエイリアン。あと、奥に1個タカラガイが落ちていますが、さすがに拾いたくはなかったです。何せ魚臭い・・・。


  




    



 
   ←休憩中に見つけたハマダンゴムシ。かわいい。






 少し休憩したところで・・・
  貝拾い、再開!!

 






















↑貝を夢中で拾い続ける2人。好きなことをしている間って、疲労を全く感じないものなんですね。改めて実感。時が経つのも忘れて、拾い続けました。

          ・・・で、気づけばもう夕暮れ。
 

























いやぁ~・・・。これだけあると、1日で全てを見て回るのにはとても無理がありました。

下の写真に、タカラガイはいくつあるでしょうか??(あまりにも多すぎるので筆者も数えていません・・・。)


休憩、昼食を除いて、ざっと5時間ほど貝を拾っていました。上の写真のとおり、しゃがみっぱなしだったので、体の節々が痛みます。
 



     ←帰り道。ここでの上り坂は辛い・・・。


家に帰って、まず思ったのが・・・ 

「臭い・・・。」

中身の入ったものまで持ってきてしまったので、その臭いは異常でした。貝の1つ1つを洗わなければ。地獄の作業です。







  

↑このフタを開けた時の臭いは、皆様のご想像にお任せします。



 
↓今回の成果。早稲田祭のために、これだけ拾いました!
 小さめの貝だけでもこんなにあります!!









 

 タカラガイの仲間の他にも、こんな貝を拾いました。そのうちのいくつかを紹介します!

   (※説明は省略しています。)


  ネコガイ



マガキガイ
 

カニモリガイ

    
          
モクハチミノガイ


サツマアサリ

             


シオヤガイ

ヤツシロガイ(幼貝)


ベッコウイモガイ

ムシボタル

ヨフバイ

キクスズメ


シマメノウフネガイ


オオヘビガイ

少し長くなりましたが、最後まで目を通していただき、有難うございました!!