2011年12月30日金曜日

戦慄! 狂気の荒沢山!! (2011/11/26)

早いもんで今年ももう終わりですね・・・。 こんにちは、バイトを掛け持ちしてこの師走は大忙しの$です。 みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
今回は植物班交代式の予備イベントとして行った荒沢山登山の報告をしますよ!
荒沢山というのは、我々生物同好会が新潟に所有している山小屋のすぐ裏手にそびえる標高1500M弱の山。
その荒沢山の登頂に、二年の僕とS沼、三年のdaiさん(3人とも虫班です。)+OB、OGの先輩方7名の、計10名で挑戦しました。

高田馬場で落ち合った僕とS沼は、早朝6時ごろ田無駅に到着。
そこでOBOGの先輩の車に拾ってもらい、山小屋へGO!
9時過ぎに到着。 実はすでにdai先輩および他の先輩方は前日から山小屋でスタンバイしており、僕らが山小屋に入ると朝食を取っていらっしゃるところでした。
しばし休憩したのち身支度を整え、いざ出発です。 10時前くらいだったかな。
僕ら現役組は荒沢山に登るのは初めてだったのですが、登山口が本当に山小屋のすぐ真後ろで、「こんなところに山の入り口があったなんて・・・。」と驚きました。
ということで登山は始まったのですが・・・・。
それは登山道というにはあまりに過激な道でした。
僕は登山と聞いて、舗装はされてないまでもはっきり「道だな。」とわかるような道を、みんなで談笑でもしながらするようなハイキング的な登山を想像してました。

と・こ・ろ・が!

実際に目の前に続く道は「み、道・・・??」って感じの、生い茂る腰丈の草が、よく見たらちょっとかきわけられてるなー、という感じの、いわゆる「獣道」なのです。
(途中飛び回るフユシャクを何匹か見ましたが、写真はありません。カメラを出す余裕なんてとてもなかったからです。)
そして狭い! もう狭いなんてレベルじゃない。 当然固まっていくことはできず、一列で進みます。
しかも角度が急峻な上、雪道で滑るので、まともに登るのはまず不可能。
じゃあどうするかっていうと、生い茂ってる笹をザイル代わりに引っ張って登るんです。(写真はありません。カメラを出す余ry)
幸いつかむための笹はいくらでも生えています。 それらをひっきりなしにつかんでは登りつかんでは登り。。。
しっかりつかんでないと足を滑らせた時そのまま1mくらいはお腹でずり落ちてしまいます。
そのくらい足場は悪く、急でした。
手が疲れる登山なんて、まー初めてでしたよ。
それでも最初の方はまだみんな元気で、肩越しにおしゃべりをしたり。
5分に一回くらいは誰かしら足を滑らせ転ぶんですけど、そのたびに「うわっ!」とか「ぎゃー!」なんて悲鳴も上がります。

しかし中腹まで来た頃にはほとんどの人が元気をなくし、たび重なる転倒で泥だらけになった両足を無言で動かし続けます。
僕も例にもれず消耗しきっていて、序盤転ぶたびワーワー騒いでいたのが、ここらへんになると足を滑らせても無表情でベシャッと倒れ、沈黙のままにムクリと起き上がってまた歩を進めるといったゾンビ状態になっていました。
葬列のように静かに進行する一行。
時刻はすでに2時前。 山登りを始めてからすでに4時間が経っています。
やっとのことで頂上近くまで到達しました。

しかしここにきて最大の試練に直面・・・・!
左右両サイドが5・6mの切り立った崖になっている岩場が立ちふさがっています。 (写真はry)
しかも岩肌は溶けた雪で濡れていて、滑る!
落ちたら冗談抜きに○ぬ、運が良くても骨折は免れない、そしてこんなところ骨が折れた状態ではとても下れないし、そもそも落下点から引き上げられるかすら分からない。
つまりここで滑落したが最後、ゲームオーバーです。
高所恐怖症のS沼はこの崖を見てフリーズしてしまっていました。
君子である彼は、少しでも怪我しそうなシチュエーションになるといつだって渋い表情で「危ないって~ もうやめとこうぜ~」なんてことをのたまいます。
しかし今回はガチでした。
寒さのせいか恐怖のせいか、真っ青を通り越して真っ白になった顔で、「ムリ。。。 オレ、ムリ。」と機械のように呟いていました。 その眼にはうっすらと涙さえ浮かんでいます。
冗談で「救助ヘリ割り勘で呼んで俺たちは下山しようか。」って言ったら「そうしよう。ひとり5万ぐらいかなぁ?」だって(笑) 来るとこまで来てますよね。 そもそも携帯繋がんないし!

とはいえ、かく言う僕も完全にビビってしまっていて、しばらく途方に暮れていました。
しかし女性の先輩が平気な顔して渡っていくのを見て「南無三!!」という気持ちで足を踏み出しました。
もう岩に抱き付くようにして全身で密着し、わずかな足場に慎重に慎重に足を乗せ、体勢を整え、深呼吸して、気持ちを落ち着けて、それからやっと次の一歩を・・・。
とにかく崖が広がる背中側だけは見ないように、足元にだけ全神経を集中させてどうにか渡りきりました。
風がほとんどなかったのが不幸中の幸いでした。 これで強風なんかが吹いてたらもうどうしようもないところでした。
生きた心地がしなかった・・・・。(後で近くの山荘のオーナーに聞いた話ですが、この山では毎年事故が起こっていて、今年もすでに一人滑落して亡くなった方がいるとか・・・・。そういうことは先に言って!(TAT))

この試練を乗り超えてようやく登頂成功!!
頂上、狭いです・・・・。 そして看板がしょぼすぎる・・・・。
休憩してたら後ろにいた人たちも続々到着してきました。
その中にはなんと「ここで待ってる・・・・・。」と岩場の前でうずくまっていたはずのS沼の姿も!
その表情は、今までの泣きべそ顔ではなく、自分を乗り越えた人間の強い顔になっていました(笑)

暗くなる前に下山しなければいけないので30分くらいであわただしく昼食&休憩を終えます。
またあの気違いじみた岩場を越えていかなければいけませんが、一度クリアした場所なので先ほどよりは楽な気持ちで渡れました。
よじ登るように登ってきた山道なので、行きの間中「これ帰りはどうやって下ればいいんだろう・・・。 はしごを降りるような姿勢で下りるのかな? だとしたら一体何時間かかるんだorz」と憂鬱な気持ちが脳内をグルグル・・・。
しかし生い茂る草や木がかえって滑落防止の手すり代わりになって、普通の姿勢でサクサク進むことができました。 嬉しい誤算!
また、特に斜面が急な所では文字通り滑り台のようにして滑り降りました。
daiさんが滑り上手でどんどん滑り降りていきます。(時折、地面に隠れている石にお尻をえぐられて「アーオ!!!」と絶叫していましたけど^^;)
もう日も沈みそうな時刻になって山小屋が見えてきたときには安堵感でいっぱいになりました。
(到着後、僕は山小屋で赤熱したストーブに誤って触れて右手を大やけどしてしまい、病院に搬送されることになるのですが、それはまた別のお話。。。。)

ここから植物班交代式に合流したので、後の話はそちらにバトンタッチします。^^ノ
報告終わり! よいお年を!

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