2015年4月21日火曜日

真夏の原生林


どうも、元虫班長です。
書き溜めていた記事を消化していきます。。。

2014  8/22   8:00 奥多摩駅  

明治大学のK庵くんと落ち合ってバスに乗り込む。
今回の狙いはミズナラ、ブナ主体の原生林に棲むオオチャイロハナムグリ。
それとイッシキキモンカミキリの発生を見に行きたいところ。
9:00前に登山口に着きOBの方から教えてもらったポイントに向けて登る。

奥多摩には何度か来ているけれど登山には本当に慣れませんね。

 





ボケてしまったけれど、登るのも降りるのもつらい。

道中には地蔵だとか石碑があって、かつてここに登ってきた人たちの苦労などが感じられた。



登山開始から一時間あまりで山頂に着く。

景色が素晴らしい。適当に周りの木をスウィーピングしたが目ぼしいものはなし。

ここから稜線沿いに歩いていくとミズナラやブナの巨木が目立つような場所へ。
おそらくここら辺一帯がポイントなんだろう。

オオチャイロハナムグリは樹洞に生息する虫なので、洞があったら逐一チェックする。



チェックするK庵くん

…中々採れないなあ、このままじゃ昆虫採集じゃなくてただの登山になってしまう、なんて思った矢先に洞の入口にうごめく黒い物が。



オオチャイロだああああ!!!
図鑑でしか見たことのない虫だったので、感動した。
この虫は麝香の匂いがすると聞いたことがあるので、早速嗅いでみると、確かに薄いココナッツみたいな匂いがした。



採れた洞。この周辺は洞のある木が多い。
中のフレークも確認するけど、それらしい生き物はいなかった。
フレークを埋め戻して更に奥へ進む。標高1400mを超えたあたりで下草が生え日なたが多くなる。
花弁がほとんど残ってないが虫が集まりそうな白い花が咲いていた。10日前くらいに来ていたらちょうどよかったかもしれない。
しばらく歩いたのち ブーンとハナバチ大のなにかが飛んで追い越していき、ちょうど5m先の常緑樹の葉に止まった。

確認すると



またオオチャイロ! 洞にいるイメージが強くて、まさか飛んでいた個体を見るとは思わなかった。こっちの個体は匂いが強かった。K庵くんに聞いてみると匂いの強いほうがオスらしい。
ペアでそろえることができて嬉しい。
K庵くんもミズナラの洞からミツギリゾウムシなど採集していた。





ムツモンミツギリゾウムシ  初めて見た。ゾウムシの中でも特殊な形をしていて面白い。




ミズナラの木に樹液が出ていた。スジクワガタ、ムラサキツヤハナムグリがいる。
折れた枝先の樹液にはアオカナブンなども集まっていた。

原生林の雰囲気は不思議だ。風のせせらぎくらいしか音という音がなく、生き物の気配もあまりしない。こんなところにひっそりと生き物がいるんだなあ。

ひとりでに感慨にふけりながら、ミズナラやブナの立ち枯れでカミキリを探すが、ルリボシカミキリくらいしかいなかった。

そろそろ下山しようと思い斜面を下っていくが、ここで道を間違えてしまい、断崖絶壁に来てしまった。杉の植林下っていけばいつか辿り着くと思ったけど、さすがに安直だった笑 K庵くん申し訳ない!
分岐があったところまでまた登って、今度はようやく登山道を下り、一時間半後に舗装道路に出られた
疲れた、、、本当に疲れた、、、
予想以上に時間がかかったけど、第二の目的、イッシキキモンカミキリのため林道歩きをする。
くたくたになりながら一時間ほど歩いてポイントに到着する。


イッシキキモンカミキリの食痕

クワの葉脈がかじられているのが分かる。食痕が確認できるならいてもおかしくないんだけれど、流石に時間が遅すぎた。
6時までスウィーピングしたが目ぼしいものは採れず。また来年こよう。

帰りの街灯にミヤマクワガタを5、6匹ほど確認した。まだ日が落ちてから1時間も経っていないのにこれだけきたので灯火したら面白そうだ。そんな期待を持ちつつ家路に着いた。


オオチャイロハナムグリを飼育してみることにした。バナナに食いついている。

夏に奥多摩で登山をしたのが初めてだったが目的の虫もみられ、また来年も行きたくなるような可能性を感じる採集だった。
最後になりましたがポイントを教えてくれたOBの方と一緒に採集に着いてきてくれたK庵くん、そして帰りの道中駅まで送ってくださった方ありがとうございました。






0 件のコメント:

コメントを投稿